不動産に強い税理士はどんなときに頼れるの?

公開日:2025/06/15  

不動産に強い税理士

相続した土地を売却する場合や不動産投資で利益を得ようとする際は、とても大きなお金が動きます。そのため、なるべくリスクを抑えて不動産の購入や売却を進めたいものです。そこで本記事では、不動産関連業務に強い税理士について詳しく解説します。不動産に関する悩みをもつ人は、ぜひ参考にしてください。

不動産に強い税理士ってどんな税理士?

不動産に強い税理士は、不動産税理士とも呼ばれます。不動産税理士とは、不動産に関わる税務に精通し、専門的な知識をもつ税理士を指します。

不動産は取得、保有、売却、相続といった各段階で異なる税金が発生するため、それに応じた適切な税務処理が必要です。この不動産に関連する税務全般を、不動産税務と呼びます。これには、所得税や法人税、消費税、相続税、贈与税、印紙税、固定資産税、不動産取得税、住民税など、多岐にわたる税金が含まれるのです。

たとえば、不動産の取得時には印紙税や不動産取得税、保有時には固定資産税、売却時には所得税や法人税、住民税、消費税、相続時には相続税が発生する可能性があります。これらの税金はそれぞれ異なるルールや計算方法が適用されるため、高度な専門知識が求められます。

不動産税理士は、これらの課題に対応し、不動産取引や相続の際に適切なアドバイスや手続きを提供してくれる存在です。

不動産に強みをもつ税理士はどんなときに頼れる?

不動産投資や売却において、税理士は多岐にわたる税務や経理業務をサポートする専門家として役立ちます。

不動産投資における税理士の役割

不動産投資では、修繕費やリフォーム費用、管理費などさまざまな支出項目が発生します。また、それらを適切に帳簿に記録し申告する作業は複雑です。節税対策に関する知識が不足していると、不要に高額な税金を納めてしまうリスクもあります。

さらに、不動産が相続税の対象になる場合には相続税対策も必要です。不動産投資の規模が大きくなると、確定申告が煩雑になりがちです。とくに複数の物件を所有している場合やマンション一棟を運営している場合は、税務処理が高度化し、自己対応では困難になる場合があります。

加えて、ローン審査においては多くの書類提出が求められるのです。住宅ローンよりも厳しい基準が課されるため、税理士の支援が役立つ場合が多いです。税理士は事業計画や資金繰りを整え、融資の可能性を高めるアドバイスを提供できます。

不動産売却における税理士の役割

不動産売却時には、譲渡所得税に関する確定申告が必要です。確定申告には多くの書類準備が求められ、間違いや遅延がペナルティにつながる可能性があります。経験の少ない人にとっては負担が大きいため、税理士に依頼することをおすすめします。そうすることで、正確かつ効率的な手続きが実現可能です。

不動産に強い税理士を選ぶときのポイント

不動産税理士を選ぶ際は、不動産税務に特化しているかどうかが重要なポイントです。以下に、そのポイントを詳しく見ていきましょう。

不動産税務に特化しているか

不動産税理士を選ぶ際は、不動産税務に特化しているかどうかが重要なポイントです。不動産税務は特例や特殊な取り扱いが多く、専門性が求められます。そのため、日々不動産関連の案件に取り組んでいる税理士でなければ、充分な対応が難しいです。

一般的な会計事務所では、不動産関連の案件数が少なく、専門性が保てないことが多いです。しかし、不動産税理士は顧問先の多くが不動産会社や不動産オーナーであるため、確定申告や税務顧問の分野でその知識を最大限活かせます。

不動産オーナー特有の税務問題へ助言ができるか

不動産税理士は、不動産オーナーに特有の税務問題について助言を行える点も重要です。たとえば、修繕やリフォームにかかる費用が経費となるか、資産計上すべきかの判断、資産計上時の減価償却の扱い、税務調査における指摘のリスクなど、不動産特有の論点に対応します。

また、法人税や所得税の申告書作成だけでなく、相続対策や不動産投資のアドバイスも行ってくれるかもポイントです。法人では相続時の株価対策や借入金の管理、認知症対策を、個人では不動産経営の法人化や生前贈与、遺言書作成といった総合的な対策を提供します。

ほかの士業・不動産コンサルタントと提携しているか

さらに、ほかの士業や不動産コンサルタントと提携しているかどうかも重要です。弁護士や司法書士と連携している税理士であれば、遺言書作成や民事信託、不動産売買や土地活用といった課題にも対応可能です。

とくに、不動産オーナーが信頼できる業者を見つけるサポートを行い、悪質な取引を回避するためのアドバイスを提供している税理士がおすすめです。

まとめ

不動産に強い税理士は、不動産の取得、保有、売却、相続など、各段階で発生する複雑な税務処理を的確にサポートする専門家です。多岐にわたる税金への深い知識をもち、修繕費やリフォーム費用の扱い、相続対策、不動産投資計画の立案など幅広いアドバイスが可能です。とくに、不動産売却時の譲渡所得税や不動産投資にともなう確定申告、融資申請時の書類作成といった専門的な業務ではその助言が大いに役立ちます。さらに、不動産税務に特化した税理士は、ほかの士業や不動産コンサルタントと提携し、遺言書作成や土地活用、不動産取引に関するトラブル防止まで幅広くサポートします。不動産の大きな資産運用や相続を安心して進めるためには、専門性と実績を兼ね備えた税理士を選ぶことが重要です。

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