記帳代行ってどんなサービス?

公開日:2022/02/15  

税金に関する手続きは、法律も踏まえて正しく行う必要があり、頭を悩ませている方が多いものです。日々発生する税務関係の処理は時間もかかることから、外注を検討している人もおられるでしょう。そこで、この記事では記帳代行のサービス、利用のメリット・デメリットを中心に税務処理に関して詳しく解説します。

記帳代行とは?

近年ネットの広告でも目にする機会の増えた「記帳代行」ですが、そもそもどんなサービスなのでしょうか。記帳代行とは、帳簿作成の代行サービスです。

多くの会社にとって経理関係の処理は実はとてもコスト高となっています。会計の処理は収益をアップさせる業務ではないですが、日々の会計処理や入力は法律上必須の業務です。そのためコストを支払っても正しい税務処理を行う必要があります。

しかし、経営状況によっては会計にのみ配置する人材を雇用できるわけではありません。そこで、帳簿作成に関しては外注を行うことで人的コストを削減する方法があります。以前は税理士を始めとする士業関係が記帳代行分野も担っていましたが、近年では記帳代行のみを専門とするサービス業者も増加しています。

この背景には平成26年から記帳・帳簿等の保存制度の対象者が拡大されたことが挙げられます。税法改正により従来は義務対象ではなかった白色申告者も記帳が義務化されたのです。このことから小さな会社も正しい記帳をと意識改革が起きており、士業以外のお手軽な記帳代行サービスの需要が高まっています。

記帳代行サービスを利用するメリット・デメリット

利便性の高い記帳代行サービスですが、利用に関してのメリット・デメリットにはどんな点が挙げられるでしょうか。まず、記帳代行サービスの利用に関するメリットは3つ挙げられます。

まず1つ目は「時間と人的コストの削減」です。記帳に関しては経理担当者が必要なほど手間がかかることが多く、今まで時間と人材のリソースを費やす必要がありました。

しかし、記帳代行を丸ごと外的サービスに委託することで、時間と人材のコストを削減することが可能です。マンパワーを経費処理にではなく利益創出に生かせることから、思い切って記帳代行を導入する会社も増加しています。

2つ目が「プロのサービスを得られる」点です。税務に関する法律知識を踏まえた処理を行ってもらえれば、記帳に関するミスを防止できます。正確さがネックだった記帳に関してプロが代行するため、安心感も得られるでしょう。

最後に3つ目は「税務申告を簡潔にできる」点です。記帳代行サービスは税理士・会計士の事務所が代行を行っているところも多く、記帳代行からそのまま税務申告などまで代行してくれます。記帳から申告まで一元的な管理も依頼できるので、会計分野の事務を丸ごと外注できます。

では、デメリットにはどんな点が挙げられるでしょうか。1つ目は「業者が多い」点です。近年は記帳代行に関する業者が増加しており、どんな業者が自分の会社に適しているのかわからないのです。会社の大切な資金繰りを明かすことになるため、信頼のおける業者を探す必要があります。

2つ目のデメリットは「税理知識のないスタッフもいる」点です。あくまでも機械的に記帳作業を行っている業者もあるため、簿記知識や仕分けに関する知識が乏しいスタッフもいます。とくに低価格で記帳代行を請け負っている場合には、あくまでも記帳分野や仕分けのことしか相談できないので注意が必要です。

最後に3つ目は「記帳代行に依頼する準備を要する」点です。今までは自分で記帳作業をやっていた部分を外注する以上、外部の方が見てもわかる状態に整えておく必要があります。そのため外注後しばらくの期間は、準備に時間がかかると感じやすいのです。

記帳代行サービスの種類ごとの特徴

では、記帳代行のサービスにはどんな種類があるでしょうか。主な種類は3つに分けられます。

まず1つ目は「士業によるサービス」です。従来の税理士・会計士も記帳代行サービスを提供しています。士業に依頼する際は費用が高い傾向がありますが、有資格者のため申告まで一元的なサービスが受けられるというメリットがあります。

2つ目は「記帳代行業」です。士業とは異なり記帳に関する分野を専門に請け負う業者です。申告まではできないですが費用が抑えめとなっており、経営負担が少ないでしょう。忙しい時期だけ依頼をすることも可能です。

最後に3つ目は「オンラインや会計ソフト」です。すでに必要な情報が埋め込まれた記帳代行ソフトがオンラインやインストールで提供されており、指示通りに入力をすればミスのない記帳を行うことができます。インストールでの記帳ソフトの場合は、法律や税率を現状に即するために、適宜アップデートが必要です。

このように記帳代行に関してはさまざまな業者がいます。必要な費用や求めるサービスを踏まえ、記帳代行サービスをどこに依頼するのかじっくり検討しましょう。

 

この記事では今話題の記帳代行サービスについて解説しました。さまざまな業者が登場している記帳代行サービスですが、会社の数字を委託する以上信用のおける業者を見つけることが大切です。将来を見据えた会社経営や正しい会計処理を目指し、今何が必要かを検討してみましょう。

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