税務調査って何?目的や事前に必要な準備などを解説!
経営者の方であれば、税務調査という言葉は聞き慣れたものでしょう。しかし、実際のところ税務調査ってどんなことをするのか、そもそも税務調査を受けるにあたって、事前に準備した方がよいことは一体何なのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで今回こちらの記事にてご紹介していきます。
税務調査はいつ何のために行われるのか
そもそも、税務調査とはいつ頃検査が入り、どういった目的で検査が行われているのでしょうか。そこでここでは、税務調査はいつ頃入るのか、税務調査の目的に関して下記にて見て行きます。
税務調査が入る時期
一般的に税務調査が入る時期として挙げられるのは、3月に行う確定申告後の4月から5月頃と、税務署や国税局の人事まわりがひと段落するといわれている、7月から11月頃です。この時期に税務調査が入る可能性が高いと頭の片隅に置いていれば問題ないといえます。しかし、これらの時期はあくまでも目安でもあるため、必ずしもこの通りになるというわけではないため注意が必要です。
税務調査を行う目的
税務調査を行う目的は主に2つの理由があります。
まずひとつ目の理由としては、確定申告を行った税金の金額の間違いを発見することです。
2つ目の理由としては、税務調査といった定期的に会社などの財務状況を把握しておくことで、脱税などといった不正を早期発見することを目的に税務調査は行われています。前提として、日本では納税者自らが確定申告を行っているため、意図しない金額の計算間違いもある一方で、意図的な隠匿行為なども行われてしまっているのが現実です。
このような不正がまかり通ってしまえば、きちんとの納税している大多数の方が不利益を被ることにもなりかねないので、税務調査をきっちりと行う必要があります。
何を基準に税務調査の対象が選ばれているか
きちんと税金を納めているのか、確認する上でも重要な役割を担っている税務調査。この調査対象に選ばれるのは一体どんな方が選ばれ、どんな基準があるのかご存じの方は少ないのではないでしょうか。税務調査の対象者は大きく分けて2つの方法によって決定します。
ひとつ目の方法は、国税総合管理システムによる選定です。
2つ目の方法は、国税総合管理システムで選定した法人もしくは個人事業主を、調査官によって本当に税務調査を入れるべき相手なのかを人の目によって厳しく調査するといった方法がとられています。
しかしこれはあくまでも上記のような方法にて調査先を決定しているといった一例であり、税務調査先は公には公表されていない状況ではありますが、上記の2つの方法が、調査対象者を決める際の方法として今現在は有力です。
税務調査の前に何を準備すべき?
ここから、実際に税務調査の対象者に選ばれてしまった場合、準備するべきことは一体どんなことがあるのか見て行きます。そもそも税務調査に入ることを、事前にお知らせしてくれるのか、それとも、とくに事前のお知らせなどなく急に調査に入られるのかどちらなのか気になるところです。
結論としては、税務調査に入る場合は、調査対象である納税者と税務代理人の両者に対して事前通知を税務署や国税局から伝えます。事前通知がある場合は、いつ、どこで、どれくらい、なぜ、何をなどといった情報が記載されているため、調査に入る日程も知ることができます。
そこで税務調査の対象になった際の準備すべきものですが、一般的には、帳簿関係や売り上げなどに関して記載している資料や仕入れや外注に関わる資料、経費関係の資料、棚卸表などが必要です。上記のような資料を3期分事前に用意しておくことで万全の準備態勢で税務調査にのぞむことができます。
もし無申告・過少申告などの不正が発覚したら?
最後にここでは、無申告や過少申告などが発覚した場合どうなってしまうのか見て行きます。基本的に上記のような事態が発覚した場合は、付帯税といういわゆる追徴課税の対象となってしまうのです。
さらに、無申告や過少申告の度合いによっては、懲役や罰金刑に処される可能性も充分に考えられます。仮に、税務調査で違反が発覚した際は、国税通則法第128条に則り、1年以下の懲役または500,000円以下の刑罰を受けなくてはなりません。虚偽報告や偽造書類を作成するなどといった行為は一切行わずに、調査を受ける姿勢が大切となってきます。
まとめ
今回は、税務調査って何?目的や事前に必要な準備などについて見てきました。税務調査は、納税者対象者がきちんと納税を行っているかといった、不正や虚偽の申告をしていないか確認する上で、重要な役割を担っています。また、税務調査の対象者は国税総合管理システムなどによって選定されているといわれていますが、公式に選定方法の公表はしていないため、いつ税務調査が入っても大丈夫なよう、心構えを持っておくことが大切です。